第37回 日本国際保健医療学会学術大会

第37回 日本国際保健医療学会学術大会

プログラム

演題プログラム一覧の座長ご所属を修正しました(11月14日更新)

  • 大会長講演

    ”ひとり”はどこにいるか
    -草の根と意思決定者をつなぐ-
    座長
    森口 育子 氏(兵庫県立大学 名誉教授)
    演者
    柳澤 理子(愛知県立大学看護学部)
  • 基調講演

    誰ひとり取り残さないために
    ー現場と政策のはざまで
    座長
    柳澤 理子(愛知県立大学看護学部)
    講師
    國井 修 氏(グローバルヘルス技術振興基金/Global Health Innovative Technology Fund (GHIT Fund) CEO 兼専務理事)

    NGO、外務省、UNICEF、グローバルファンドなどで活躍し、現在GHIT Fundを指揮する國井先生は、へき地医療、紛争・災害での人道支援、スラムなどにも関わってこられました。グローバルな保健政策作りと現場での実践とを行き来した経験を基に、誰一人取り残さないために何が必要かをお話しいただきます。

  • 特別講演

    人道危機下で移動する人々(People on the Move)の保護と救援
    ~ウクライナにおける中立の原則と国際人道法の視点から~
    座長
    安田 直史 氏(近畿大学 社会連携推進センター)
    講師
    田中 康夫 氏(日本赤十字社 事業局 国際部 事業局副局長兼国際部長)

    UNHCRによると世界の難民・避難民の数は一億人を超えて戦後最高になりました。ウクライナでの紛争は私たちにとっても無縁の話ではありません。特に難民・避難民・被災者の問題はグローバルヘルスに関わる者にとって待ったなしの課題です。難民・避難民の健康と対応についてのご経験と最新の知見を含めた講演を聞き、考える機会にしたいと思います。

  • 教育講演

    疫学研究における傾向スコア・マッチング法の有用性
    座長
    中澤 港 氏(神戸大学大学院保健学研究科)
    講師
    江 啓発 氏(名古屋大学大学院医学系研究科 )

    近年、疫学研究で利用されることが多くなっている傾向スコア・マッチング法をやさしく紹介し、国際保健の分野における有用性について取り上げます。

  • ランチョンセミナー

    “ひとり”をつなぐセルフケアから、みんなのウェルビーイングへ!
    「WHOガイドライン:健康とウェルビーイングのためのセルフケア介入」は何を推奨しているか?
    座長
    中村 安秀 氏
    (公益社団法人日本WHO協会 理事長 / 一般社団法人日本セルフケア推進協議会
    演者
    春山 怜 氏(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国際医療協力局)

    WHOはCOVID-19禍中の2021年7月に「WHOガイドライン:健康とウェルビーイングのためのセルフケア介入」を出版し、2022年6月には、そのアップデートを実施している。医療機関による疾病予防だけでなく、セルフケアにより生活者のウェルビーイングを高める時代の幕開けである。

    <11月20日(日)12:30~13:30開催予定>

    ※会場参加:先着100名 お弁当付き(無料)/ オンライン参加:人数制限なし

    ※会場参加の申込には大会の参加登録番号が必要です。
     大会の参加登録完了後に、以下のフォームからお申し込みください。

    11月20日(日)ランチョンセミナー会場参加申込フォーム
  • シンポジウム1

    “ひとり”を取り残さない… ここで暮らしたいと思える地域へ
    ~愛知県の取り組みから課題と対応策を探る~
    座長
    水谷 聖子 氏(日本福祉大学看護学部)
    大橋 裕子 氏(日本福祉大学看護学部)
    シンポジスト
    多文化子育てサロンみらいJr.の取り組み
    越智 さや香 氏(NPO法人みらい)
    多文化共生社会の先にある現実 ~外国人高齢者は今~
    王 榮(木下 貴雄)氏(外国人高齢者と介護の橋渡しプロジェクト)
    あいち多文化共生センターの取り組み 外国人相談及び支援を通じて見えて来る課題
    宮丸 千尋 氏((公財)愛知県国際交流協会 あいち多文化共生センター)

    愛知県内で在留外国人支援に携わっている3名のシンポジストをお招きします。取り組みを通して、あらゆる世代、状況の在留外国人の方が生き生きと「ここ」で暮らしたいと思える地域にするためには何が重要なのか、1人1人がどのように向き合えばいいのか、皆さまと考えていきます。

  • シンポジウム2

    グローバル・ヘルスにおける多職種連携
    ~UHCの推進に向けて~
    座長
    神谷 保彦 氏(長崎大学熱帯医学グローバルヘルス研究科)
    シンポジスト
    UHC公約達成に向けた様々なステークホルダーとの連携
    渡部 明人 氏(UHC2030事務局)
    UHCに向けた市民社会、行政、研究機関の連携ー南部アフリカの経験をもとに
    本田 文子 氏(一橋大学 経済学研究科 社会科学高等研究院)
    フィジーの生活習慣病対策における多職種間連携の現状と課題
    長井 圭子 氏((株)コーエイリサーチ&コンサルティング)
    山崎 嘉久 氏((株)コーエイリサーチ&コンサルティング)

    UHCの推進のためには多様なアクター・グループとの連携や協働が必要不可欠です。本シンポジウムではUHC政策、ヘルスシステムリサーチ、国際保健技術支援に取り組まれてきた方々をお招きし、これまでの経験を共有していただきながらグローバル・ヘルスにおける連携のあり方や課題を議論します。

  • シンポジウム3

    大学院留学生のメンタルヘルスと学修支援
    座長
    入山 茂美 氏(名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻看護科学)
    名西 恵子 氏(東京大学大学院医学系研究科国際交流室)
    シンポジスト
    留学生のメンタルヘルスの実態
    梁瀬 まや 氏(京都大学 学生総合支援機構 学生相談部門 留学生相談室)
    日本で暮らす留学生としての研究生活
    卿 美君 氏(名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻看護科学)
    メンタルヘルスに不調を来した留学生への研究支援
    神谷 保彦 氏(長崎大学熱帯医学グローバルヘルス研究科)
    近年の大学院留学生の受け入れ動向と修学支援の課題
    伊東 章子 氏(名古屋大学国際本部グローバルエンゲージメントセンター)

    大学院留学生は、異文化の中で研究に取り組み、ストレスフルな状況にいます。
    大学院留学生のメンタルヘルスを理解し、学修支援に活かせる知見を得るために、本シンポジウムを開催します。

  • シンポジウム4

    グローバル・ヘルスとデータサイエンス
    座長
    谷村 晋 氏(三重大学大学院医学系研究科)
    シンポジスト
    グローバル・ヘルスとデータサイエンス: 開発途上国の現状と問題
    金子 聰 氏(長崎大学熱帯医学研究所グローバルヘルス研究科)
    人間のためのGIS ~原点への回帰~
    菖蒲川 由郷 氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科)
    拡大・進化するオープン・データ - その種類と活用方法
    林 玲子 氏(国立社会保障・人口問題研究所)

    世界的なデジタル革命は低所得国にも波及し、次世代のグローバル・ヘルス活動では、情報リテラシー(情報資源や情報技術を活用する能力)やデータリテラシー(データに基づいて判断する能力)がますます重要になります。本シンポジウムでは、現状と将来展望について多角的に考察します。

  • シンポジウム5

    オンライン・リモート時代の国際協働:
    限りある資源の中で「誰も取り残さない」思いを実現するtips
    座長
    樋口 倫代 氏(名古屋市立大学/(一社)Bridges in Public Health)
    石本 馨 氏((一社)Bridges in Public Health)
    シンポジスト
    便利なITツールを用いたフィールド調査
    松井 三明 氏(神戸大学大学院保健学研究科)
    草の根技術協力等でのオンライン活用の好事例
    渡部 晃三 氏(国際協力機構)
    AHIのオンラインによる参加型研修 オンラインだからこその「壁」を生かして
    清水 香子 氏((公財)アジア保健研修所(AHI))
    オンラインを通じた民際協力の模索
    伊藤 淳子 氏(NPO法人パルシック)

    コロナ禍でも継続してきたオンライン・リモート活動において、乗り越えてきた壁、まだ乗り越えることができていない壁、ちょっとした工夫やコツ、苦労したことなどをシェアします。

  • WHO神戸センター・第37回日本国際保健医療学会学術大会共同企画
    (一般公開)

    WKCフォーラム
    「急速な高齢化に対する医療システムの対応:東南アジアと我が国の教訓」
    座長
    ローゼンバーグ 恵美 氏
    (世界保健機関健康開発総合研究センター(WHO神戸センター・WKC))
    冨岡 慎一 氏(世界保健機関健康開発総合研究センター(WHO神戸センター・WKC))
    シンポジスト
    フィリピンの高齢者ケアに従事する医療福祉ワーカーを対象とした多職種連携強化のための研修プログラム開発
    中村 桂子 氏(東京医科歯科大学大学院 国際保健医療事業開発学分野)
    タイ国チェンマイ市におけるタイ人高齢者の家族を中心とした長期ケアを強化するための地域統合型ケアサービスモデルの有効性の検証:クラスター無作為化比較試験
    小柳 祐華 氏(東京有明医療大学保健医療学部/順天堂大学医学部医学研究科)
    マレーシア国セランゴール州の高齢者における高血圧治療のアンメットニーズ、
    横断研究

    菖蒲川 由郷 氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科 十日町いきいきエイジング講座)
    ミャンマーの高齢者における高血圧診断のアンメットニーズ
    野崎 威功真 氏(国立国際医療研究センター 国際医療協力局)
    改訂長谷川式簡易知能評価スケールを用いた60歳以上のラオス住民における認知機能
    浜島 信之 氏(医療法人 葵鐘会)
    認知症による要介護の社会負担軽減に向けた行政データの活用
    永井 洋士 氏(京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構)

    WHO神戸センターでは、急速な高齢化に対する各国の医療システムの対応をテーマとした特集をBMC Health Research Policy and Systemsに近く発表の予定です。そこで、WHO神戸センターと第37回日本国際保健医療学会学術大会共同企画としまして、国・地域レベルの教訓を広く適用すべく、掲載論文より日本および東南アジア5か国における研究成果を共有します。

    <11月19日(土)12:00~13:20開催予定>

    学術大会参加者以外の方もオンラインで視聴できます。
    ご希望の方は以下のフォームからご登録ください。
    (学術大会参加者の方はこのフォームからの登録は不要です)

  • 学生部会企画

    新型コロナワクチンから考える格差
    座長
    國本 夢生 氏(広島大学医学部保健学科/日本国際保健医療学会第17期学生部会)
    シンポジスト
    いのちの格差にNO!―グローバルな市民社会ネットワークの取り組み
    宇井 志緒利 氏(PHMジャパンサークル)
    グローバルな格差と日本の臨床現場に見る格差
    久留宮 隆 氏(永井病院救急科/愛知国際病院総合診療科/国境なき医師団日本)
    公正な医療アクセスをめざすアジア諸国における草の根での取り組み
    林 かぐみ 氏(アジア保健研修所)

    COVID-19の感染が世界中に広がり、世界各国で医療資源が不足し、医療の逼迫が起こりました。先進国ではワクチン接種が進み日常生活を取り戻しつつありますが、低中所得国では今もコロナの影響を受け続けています。命の格差について学び、PHC (プライマリヘルスケア)に向けたアプローチを考えます。

    ※現地会場での参加(聴講)は可能ですが、ディスカッションに参加希望の場合は事前申込の上、オンラインでご参加ください。

  • 一般演題(口頭発表、ポスター発表)